こんにちは！
Vocal Studio 802 代表 Yukino です。
皆さんは、「守破離」という言葉をご存知でしょうか。
10年以上ボイストレーナーとして受講生と関わっている中で、圧倒的な歌唱力を身につけている人に共通しているのは、この「守破離」ができることです。
「守破離」とは、修行に際して、まずは師匠から教わった型を徹底的に「守る」ところから始まり、型を身につけた者は、師匠の型はもちろん、他流派の型なども含めそれらを研究することにより自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで既存の型を「破る」ことができ、さらに鍛錬・修行を重ね、かつて教わった師匠の型と自分自身で見出した型の双方に精通しその上に立脚した個人は、自分自身とその技についてよく理解しているため既存の型に囚われることなく、型から「離れ」て自在となることができるという修行のプロセスを３段階で表したもの。
このように書くとなんだか難しく感じるかもしれないのですが、
つまりは、
ステップ1「まずは師匠に教わったことを素直に実践して習得してね」
ステップ2「高いレベルで習得したら色々研究してみてね」
ステップ3「研究に研究を重ねたらより良い独自のやり方を追求しよう」
という、初心者からマスターへのシンプルな3ステップのことですね。
今日は、
「歌が上手くなりたい！」
と願う人に、ボイストレーニングをするにあたっての心構えを、
注意喚起も含め、
上手くいきますように！という思いを込めてお伝えしたいと思います。
歌唱力を上げたい！高音域のストレスをなくしたい！
とトレーニングをスタートすることは素晴らしいことだと思います。
ただ、多くの受講生を見ている中で、
「教えたことを素直に実践しない」
という人が一定数います。
残念ながらそういった人たちは、一生上手くなりません。
今までの知識や情報を駆使しても上手くならないから
ボイトレの門を叩いたのに、
「あの先生はこう言ってたなー」
「YouTubeで見たのはこうだったんだよなー」
と、最初から余計な知識を混ぜ込もうとする。
大抵は邪魔になる知識です。
なぜならそれやっても今まで上手くいかなかったんだから。
そしてなぜか、自己流でやろうとする。
前回のレッスンで上手くいっていたのに、
今回のレッスンではできていない。
どういう練習をしたのか聞いてみると、
「そんなこと教えてないよね？」
ということをやってる。
「守」の段階で、
しかも超初期段階で、
「破」をやろうとしちゃダメ。
「自己流は事故る」んです。
上手くいかない人は、決まってこれ。
歌は誰でも上手くなります。
高音を地声で楽に鳴らすことだって難しくない。
だけどそれは、
お伝えしたことを素直に実践した人だけです。
自分を信じることは大事。
だけど余計なプライドや知識は上達を阻みます。
自分で選んだ師を信じて、
自分にも同じことができると信じること。
「自分にもベルティングボイスが出せる！」
「自分にもミックスボイスが操れるんだ！」
これが自分を信じるということ。
聞きかじりの知識やなんとなく上手くいく気がするというような、
余計な情報をむやみに信じることはやめましょう。
大切なあなたの声です。
本当に上手くなりたいならば、
まずは素直に、「守」を徹底的にやりましょう！
